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平造、庵棟の寸延短刀で、ふくらわずかに枯れる。鍛は大板目に柾がかり肌立つ。匂い勝ちに小沸入りとなる刃文は湾れ、刃中に砂流し、金筋入る。帽子は先尖って大きく返る。金重は、美濃国の関鍛冶の祖とされる刀工である。万治4年(1661)刊行の『古今銘尽』に「法名道阿、本国越前つるがの住人すぐれたる上手也。関に越て住」とあるのをはじめとして、後世にはいわゆる「正宗十哲」の一人にも挙げられるなど名工として名高い。ただし、金重の現存在銘作は応安2年(1369)銘の短刀(京都国立博物館蔵、E甲468)が知られる程度で非常に少なく、その盛名に比して金重の作風については殆ど明らかになっていない。古来、金重は偽銘や模倣作も多いことで知られるが、本品については身幅広く寸が延び、重の薄い造り込みとなった延文-貞治年間の体配をとるなど、時代的な違和感は見当たらない。帽子が尖り気味となるところから、あるいは二代金重の作とも思われる。付属の拵は縁金具に平田七宝による雲文をあしらい、十六弁菊花透かしの鐔と這龍を据文であらわした小柄を伴う。 <望月規史執筆, 2026>
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平造、庵棟の寸延短刀で、ふくらわずかに枯れる。鍛は大板目に柾がかり肌立つ。匂い勝ちに小沸入りとなる刃文は湾れ、刃中に砂流し、金筋入る。帽子は先尖って大きく返る。金重は、美濃国の関鍛冶の祖とされる刀工である。万治4年(1661)刊行の『古今銘尽』に「法名道阿、本国越前つるがの住人すぐれたる上手也。関に越て住」とあるのをはじめとして、後世にはいわゆる「正宗十哲」の一人にも挙げられるなど名工として名高い。ただし、金重の現存在銘作は応安2年(1369)銘の短刀(京都国立博物館蔵、E甲468)が知られる程度で非常に少なく、その盛名に比して金重の作風については殆ど明らかになっていない。古来、金重は偽銘や模倣作も多いことで知られるが、本品については身幅広く寸が延び、重の薄い造り込みとなった延文-貞治年間の体配をとるなど、時代的な違和感は見当たらない。帽子が尖り気味となるところから、あるいは二代金重の作とも思われる。付属の拵は縁金具に平田七宝による雲文をあしらい、十六弁菊花透かしの鐔と這龍を据文であらわした小柄を伴う。
<望月規史執筆, 2026>
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