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横長の直方体で、中空の作りである。下面の前縁では幅広台形のホゾ状の突出部がある。正・背面と下面に画像を飾る本作は、もともと墓室の入口である墓門を構築した建材のひとつであった可能性が考えられる。 正面は上縁に斜行平行線文帯を、下縁に櫛歯状文帯をめぐらせる。斜行平行線文帯の下には騎馬狩猟文帯を飾る。騎馬狩猟文は右向きの虎と弓に矢をつがえた騎馬人物を画面右手に、画面左手には左向きの鹿とやはり弓に矢をつがえた騎馬人物を表す。背景には山か雲気、および円圏文を配する。騎馬狩猟文帯の下には櫛歯状文帯をめぐらせる。その櫛歯状文帯と正面下縁の櫛歯状文帯とのあいだに正面向かって右から左へ、玉璧文、門闕の前で盾を持った門吏の文様(以下、持盾門吏文と呼ぶ)、鋪首文、持盾門吏文、玉璧文と連ね、その左側には上下2段にわたって鳳凰文帯を飾る。鳳凰文は2羽の鳳凰を右向きに並べた構図で構成される。右側の鳳凰が後ろを振り返り、左側の鳳凰がのけ反るようにして翼を広げている。右側の鳳凰の顔の前には円圏文を配し、その身体の周りには点を連ねる。 背面は上縁と下縁に斜行平行線文帯をめぐらせ、そのあいだの空間を上中下3段にわたってそれぞれ12個ずつ柿蔕列点文を飾る。 下面には後縁と前縁突出部の下面に斜行平行線文帯を展開させる。 本作に見られる鳳凰文は河南省扶溝県呉橋村出土の「鳳鳥図」空心塼(郝万章「扶溝呉橋村発現漢代画像磚」『中原文物』1984年第3期、図2下)に近い。当館所蔵の「鋪首・龍文空心塼」(J1402)の文様表現にも比較的近いことから、前漢時代後期から後漢時代前期までのあいだに河南省扶溝県から西華県にかけての一帯で製作されたと考えられる。 <川村佳男執筆, 2026>
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横長の直方体で、中空の作りである。下面の前縁では幅広台形のホゾ状の突出部がある。正・背面と下面に画像を飾る本作は、もともと墓室の入口である墓門を構築した建材のひとつであった可能性が考えられる。
正面は上縁に斜行平行線文帯を、下縁に櫛歯状文帯をめぐらせる。斜行平行線文帯の下には騎馬狩猟文帯を飾る。騎馬狩猟文は右向きの虎と弓に矢をつがえた騎馬人物を画面右手に、画面左手には左向きの鹿とやはり弓に矢をつがえた騎馬人物を表す。背景には山か雲気、および円圏文を配する。騎馬狩猟文帯の下には櫛歯状文帯をめぐらせる。その櫛歯状文帯と正面下縁の櫛歯状文帯とのあいだに正面向かって右から左へ、玉璧文、門闕の前で盾を持った門吏の文様(以下、持盾門吏文と呼ぶ)、鋪首文、持盾門吏文、玉璧文と連ね、その左側には上下2段にわたって鳳凰文帯を飾る。鳳凰文は2羽の鳳凰を右向きに並べた構図で構成される。右側の鳳凰が後ろを振り返り、左側の鳳凰がのけ反るようにして翼を広げている。右側の鳳凰の顔の前には円圏文を配し、その身体の周りには点を連ねる。
背面は上縁と下縁に斜行平行線文帯をめぐらせ、そのあいだの空間を上中下3段にわたってそれぞれ12個ずつ柿蔕列点文を飾る。
下面には後縁と前縁突出部の下面に斜行平行線文帯を展開させる。
本作に見られる鳳凰文は河南省扶溝県呉橋村出土の「鳳鳥図」空心塼(郝万章「扶溝呉橋村発現漢代画像磚」『中原文物』1984年第3期、図2下)に近い。当館所蔵の「鋪首・龍文空心塼」(J1402)の文様表現にも比較的近いことから、前漢時代後期から後漢時代前期までのあいだに河南省扶溝県から西華県にかけての一帯で製作されたと考えられる。
<川村佳男執筆, 2026>
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