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竈を象った明器である。正面の中央にアーチ形の焚口を設け、向かって右側に「夫人」の銘とともに女性の姿を、反対側に「二千石」の銘とともに男性像をそれぞれ表す。上面には前後に並んだふたつの鉄釜を表す。各釜の肩部には「河一」(「河南郡第一冶鉄官営工房」の略称か)の銘がある。鉄釜の周囲には包丁・柄杓・鉤・火鑽り杵などの調理器具、さらにその外側には食材として3尾の魚を表す。左側面に虎と牛が闘う場面を、背面に虎を、右側面に牽牛図をそれぞれ飾る。 河南省密県で同じ型から製作されたと考えられる、同一文様の灰陶竈が出土している(密県文管会等『密県漢画像磚』中州書画社、1983年)。また、鄭州博物館にも同じ型によって製作された灰陶竈が所蔵されている(湯威「介紹一件帯鉄官銘的陶竈」『中原文物』2003年第3期、張勇「小議鄭州“河一”鉄官銘画像灰陶竈」『華夏考古』2010年第1期)。本作もまた河南省中部で製作、出土したものと推定される。 <川村佳男執筆, 2025>
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竈を象った明器である。正面の中央にアーチ形の焚口を設け、向かって右側に「夫人」の銘とともに女性の姿を、反対側に「二千石」の銘とともに男性像をそれぞれ表す。上面には前後に並んだふたつの鉄釜を表す。各釜の肩部には「河一」(「河南郡第一冶鉄官営工房」の略称か)の銘がある。鉄釜の周囲には包丁・柄杓・鉤・火鑽り杵などの調理器具、さらにその外側には食材として3尾の魚を表す。左側面に虎と牛が闘う場面を、背面に虎を、右側面に牽牛図をそれぞれ飾る。
河南省密県で同じ型から製作されたと考えられる、同一文様の灰陶竈が出土している(密県文管会等『密県漢画像磚』中州書画社、1983年)。また、鄭州博物館にも同じ型によって製作された灰陶竈が所蔵されている(湯威「介紹一件帯鉄官銘的陶竈」『中原文物』2003年第3期、張勇「小議鄭州“河一”鉄官銘画像灰陶竈」『華夏考古』2010年第1期)。本作もまた河南省中部で製作、出土したものと推定される。
<川村佳男執筆, 2025>
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