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水辺の景観のなかに紅梅と涼をとる高士が描かれる。本図は春夏の情景を題材としており、当初は四季山水図屏風(6曲1双)の右隻であったと考えられる。画面に落款や印章はないが、幹が真っすぐ伸びる車輪松や、幹が弧を描いて伸び点描で葉を表わす竹の描写、全体的に整理された平明な構成から、筆者は唐招提寺総持坊に住した律僧で奈良法眼と呼ばれた鑑貞と考えられる。鑑貞は足利将軍家の御用絵師・周文に学ぶと伝えられ、この屏風絵は樹木や岩塊の表現に彼の周文学習の成果が具体的に示されている。本図は、室町時代に活躍した水墨画家・鑑貞の唯一の大画面絵画として貴重であり、また約10件のみが現存する室町水墨画の周文系山水図屏風の1つとして大きな意義をもつ。
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水辺の景観のなかに紅梅と涼をとる高士が描かれる。本図は春夏の情景を題材としており、当初は四季山水図屏風(6曲1双)の右隻であったと考えられる。画面に落款や印章はないが、幹が真っすぐ伸びる車輪松や、幹が弧を描いて伸び点描で葉を表わす竹の描写、全体的に整理された平明な構成から、筆者は唐招提寺総持坊に住した律僧で奈良法眼と呼ばれた鑑貞と考えられる。鑑貞は足利将軍家の御用絵師・周文に学ぶと伝えられ、この屏風絵は樹木や岩塊の表現に彼の周文学習の成果が具体的に示されている。本図は、室町時代に活躍した水墨画家・鑑貞の唯一の大画面絵画として貴重であり、また約10件のみが現存する室町水墨画の周文系山水図屏風の1つとして大きな意義をもつ。
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