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中年の女性を表わす面に曲見とこの深井がある。失った子を捜す母親や、夫のいない寂しさに沈む人妻の役に用いられる。この面は、彩色が新しく、塗り直しが考えられる。面裏の「天下一友閑」焼印は乱れており、永青文庫所蔵の友閑満庸(?-1652)真作と認められる面(姥、小喝食、大飛出、邯鄲男)の出来栄え、面裏の鑿痕、知らせ鉋、焼印などとの比較から、この面は友閑作とは判じ難い。一方、この面の二重瞼に見られる波打つ特徴を示す深井面としては、観世大夫家に伝来した古面の写し(17世紀、東京国立博物館所蔵 C-59)、愛媛・東雲神社所蔵の面がある。いずれも近江井関家、河内大掾家重(?-1657)の作として知られるもので、この面は河内と同系統の写しと考えられる。
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中年の女性を表わす面に曲見とこの深井がある。失った子を捜す母親や、夫のいない寂しさに沈む人妻の役に用いられる。この面は、彩色が新しく、塗り直しが考えられる。面裏の「天下一友閑」焼印は乱れており、永青文庫所蔵の友閑満庸(?-1652)真作と認められる面(姥、小喝食、大飛出、邯鄲男)の出来栄え、面裏の鑿痕、知らせ鉋、焼印などとの比較から、この面は友閑作とは判じ難い。一方、この面の二重瞼に見られる波打つ特徴を示す深井面としては、観世大夫家に伝来した古面の写し(17世紀、東京国立博物館所蔵 C-59)、愛媛・東雲神社所蔵の面がある。いずれも近江井関家、河内大掾家重(?-1657)の作として知られるもので、この面は河内と同系統の写しと考えられる。
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