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万媚は「百の媚にまさる」という名のいわれにあるとおり、蠱惑さを帯びた面。江戸時代初期の本願寺の坊官、下間少進【しもつましょうしん】(1551-1616)が越前出目家三代の古源助秀満(?-1616)と創作したと伝わる。この面の面裏は比較的平滑に仕上げるが鑿痕も残る。黒塗りされるが光沢はない。額の右側から左側に「萬媚」「化生」の刻銘、釣鐘形の印形が、中央の「化生」の上には花押(下間少進)が刻まれる。刻銘「萬媚 化生」、また釣鐘形の印形がある作例としては、東京国立博物館所蔵(16~17世紀)、根津美術館所蔵の2面(享保14年銘・出目休兵衛元休、出目元休満茂)、スイス・リートベルク美術館所蔵などが知られる。これらの面の特徴は、表のおくれ毛が三条で、そのうち一番前と中の毛が耳前で前後入れ替わり、前に出た一筋が細くなることなどが特徴としてあげられる。この面はその通例から外れるものの、同系統の写しであると考えられる。
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万媚は「百の媚にまさる」という名のいわれにあるとおり、蠱惑さを帯びた面。江戸時代初期の本願寺の坊官、下間少進【しもつましょうしん】(1551-1616)が越前出目家三代の古源助秀満(?-1616)と創作したと伝わる。この面の面裏は比較的平滑に仕上げるが鑿痕も残る。黒塗りされるが光沢はない。額の右側から左側に「萬媚」「化生」の刻銘、釣鐘形の印形が、中央の「化生」の上には花押(下間少進)が刻まれる。刻銘「萬媚 化生」、また釣鐘形の印形がある作例としては、東京国立博物館所蔵(16~17世紀)、根津美術館所蔵の2面(享保14年銘・出目休兵衛元休、出目元休満茂)、スイス・リートベルク美術館所蔵などが知られる。これらの面の特徴は、表のおくれ毛が三条で、そのうち一番前と中の毛が耳前で前後入れ替わり、前に出た一筋が細くなることなどが特徴としてあげられる。この面はその通例から外れるものの、同系統の写しであると考えられる。
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