当サイトではJavaScriptを使用しております。 JavaScriptをONにして再読み込みを行ってください。
「画像検索」で別カットの画像をさがす
均整の取れた輪郭の優美な曲線は、器体を轆轤で回転させながら鏨で表面を削る響銅(佐波理)ならではのもの。甲盛り状に隆起する蓋の内面中央からは、ピンセット状の金具が垂下し、蓋の脱落を防ぐ。ラッパ状に広がる台脚の中位に底板を嵌め込み、その外面には「法静」の2文字を刻む。王子形水瓶は古代インドで使われ、中国では南北朝時代(北魏)から唐時代にかけて流行し、日本にも伝わった。東アジアでは奢侈品として有力者層に受容されただけでなく、仏具としても使われた。聖徳太子が用いた水瓶がこの種の卵形の胴部をもつものだったという伝承から、日本では王子形水瓶と呼ぶ。細部まで入念に仕上げられた本作は、唐時代のなかでも工芸技術がとくに発達した盛唐期(7~8世紀)の優品として位置づけられる。
画像のご利用について
収蔵品ギャラリーのトップへ戻る
ページの先頭へ戻る
均整の取れた輪郭の優美な曲線は、器体を轆轤で回転させながら鏨で表面を削る響銅(佐波理)ならではのもの。甲盛り状に隆起する蓋の内面中央からは、ピンセット状の金具が垂下し、蓋の脱落を防ぐ。ラッパ状に広がる台脚の中位に底板を嵌め込み、その外面には「法静」の2文字を刻む。王子形水瓶は古代インドで使われ、中国では南北朝時代(北魏)から唐時代にかけて流行し、日本にも伝わった。東アジアでは奢侈品として有力者層に受容されただけでなく、仏具としても使われた。聖徳太子が用いた水瓶がこの種の卵形の胴部をもつものだったという伝承から、日本では王子形水瓶と呼ぶ。細部まで入念に仕上げられた本作は、唐時代のなかでも工芸技術がとくに発達した盛唐期(7~8世紀)の優品として位置づけられる。
画像のご利用について