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儒教で親に孝養を尽くす道徳として重視された二十四孝の主題のうち、陸績の故事を描く1図である。二十四孝図は、中国・元時代の版本などをもとに日本でも勧戒画として盛んに制作された。とくに中近世にはこの主題がしばしば追善供養の目的で制作され、儒教主題が仏教的文脈で受容されており注目される。 その絵画は室町時代から狩野派の画家などによって盛んに制作された。とくに狩野永徳の現存作品では、20代半ばの制作である「二十四孝図屏風」(福岡市博物館、6曲1双、12場面)や「老莱子図」(山口・菊屋家住宅保存会、1幅、1場面)などが知られる。本図は、法量が菊屋家本(縦45.8、横32.0)とほぼ同一で、着衣の金泥の文様や岩塊の皴法、印章なども共通する。そのため両者は同一の連作のうちの2図であり、おそらく当初は6曲1双の各扇に2画面を貼り付ける形式の屏風絵を構成したと推測される。 本図はながらく所在不明であったが、先行研究では売立目録の図版によって存在が知られていた。このたび約百年ぶりに再出現した誠に貴重な一幅であり、現存作例が数少ない永徳の初期の優品としても極めて重要である。 <畑靖紀執筆, 2025>
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儒教で親に孝養を尽くす道徳として重視された二十四孝の主題のうち、陸績の故事を描く1図である。二十四孝図は、中国・元時代の版本などをもとに日本でも勧戒画として盛んに制作された。とくに中近世にはこの主題がしばしば追善供養の目的で制作され、儒教主題が仏教的文脈で受容されており注目される。
その絵画は室町時代から狩野派の画家などによって盛んに制作された。とくに狩野永徳の現存作品では、20代半ばの制作である「二十四孝図屏風」(福岡市博物館、6曲1双、12場面)や「老莱子図」(山口・菊屋家住宅保存会、1幅、1場面)などが知られる。本図は、法量が菊屋家本(縦45.8、横32.0)とほぼ同一で、着衣の金泥の文様や岩塊の皴法、印章なども共通する。そのため両者は同一の連作のうちの2図であり、おそらく当初は6曲1双の各扇に2画面を貼り付ける形式の屏風絵を構成したと推測される。
本図はながらく所在不明であったが、先行研究では売立目録の図版によって存在が知られていた。このたび約百年ぶりに再出現した誠に貴重な一幅であり、現存作例が数少ない永徳の初期の優品としても極めて重要である。
<畑靖紀執筆, 2025>
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