当サイトではJavaScriptを使用しております。 JavaScriptをONにして再読み込みを行ってください。
「画像検索」で別カットの画像をさがす
愛染明王は空海や入唐八家が唐より請来した密教経典、金剛智訳『瑜祇経(金剛峯楼閣一切瑜伽瑜祇経)』に基づく尊像で、愛欲を清らかな菩提心に変える敬愛の仏、また調伏の仏として院政期から公家や武士を中心に信仰を集めた。 本像は愛染明王信仰が盛行した鎌倉時代後期の作である。小像ながら造形は細やかで、目を見開き頬の輪郭に抑揚をつけた明快かつ躍動感あふれる表情や、脚部にみる弧線を規則的に重ねた繊細な衣文などは慶派仏師の作例にみられる。目鼻立ちや衣文は、鎌倉時代後期の京都・神護寺蔵愛染明王坐像(康円作、文永12年〔1275〕)や京都・醍醐寺蔵愛染明王坐像に通じる。 蓮華座上面に記される「庚弁」は発願者と推定され、銘の詳細についてはなお検討を要する。箱の裏書きによれば奈良の仏師宮澤甲輔(1900-1974)の旧蔵品であることが知られる。 <大澤信執筆, 2025>
画像のご利用について
収蔵品ギャラリーのトップへ戻る
ページの先頭へ戻る
愛染明王は空海や入唐八家が唐より請来した密教経典、金剛智訳『瑜祇経(金剛峯楼閣一切瑜伽瑜祇経)』に基づく尊像で、愛欲を清らかな菩提心に変える敬愛の仏、また調伏の仏として院政期から公家や武士を中心に信仰を集めた。
本像は愛染明王信仰が盛行した鎌倉時代後期の作である。小像ながら造形は細やかで、目を見開き頬の輪郭に抑揚をつけた明快かつ躍動感あふれる表情や、脚部にみる弧線を規則的に重ねた繊細な衣文などは慶派仏師の作例にみられる。目鼻立ちや衣文は、鎌倉時代後期の京都・神護寺蔵愛染明王坐像(康円作、文永12年〔1275〕)や京都・醍醐寺蔵愛染明王坐像に通じる。
蓮華座上面に記される「庚弁」は発願者と推定され、銘の詳細についてはなお検討を要する。箱の裏書きによれば奈良の仏師宮澤甲輔(1900-1974)の旧蔵品であることが知られる。
<大澤信執筆, 2025>
画像のご利用について