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紫陽花と二羽の文鳥を描く。花鳥は彩色、岩は水墨で表わし、異なる絵画技法の両立が試みられる。とりわけ紫陽花や虻には明暗をつけて立体感を表現する点が注目される。「七十一翁」の落款から司馬江漢(1747~1818)が9年の年齢加算を始めた文化5年(1808)(実年齢は62歳)の制作とわかる。 筆者の司馬江漢は、西洋絵画の技術を取り入れた作例を多く残しているが、本図は花鳥に油彩を用いるのみで、構図はむしろ江漢が宋紫石などから学習した沈南蘋風の花鳥画に近く、洋風画スタイルの作例としてはやや珍しい特徴を示す。江漢は晩年油彩を行わなくなり、西洋主題であっても墨画、淡彩が中心になっていくため、本図は希少な晩年期の油彩画として注目に値する。
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紫陽花と二羽の文鳥を描く。花鳥は彩色、岩は水墨で表わし、異なる絵画技法の両立が試みられる。とりわけ紫陽花や虻には明暗をつけて立体感を表現する点が注目される。「七十一翁」の落款から司馬江漢(1747~1818)が9年の年齢加算を始めた文化5年(1808)(実年齢は62歳)の制作とわかる。
筆者の司馬江漢は、西洋絵画の技術を取り入れた作例を多く残しているが、本図は花鳥に油彩を用いるのみで、構図はむしろ江漢が宋紫石などから学習した沈南蘋風の花鳥画に近く、洋風画スタイルの作例としてはやや珍しい特徴を示す。江漢は晩年油彩を行わなくなり、西洋主題であっても墨画、淡彩が中心になっていくため、本図は希少な晩年期の油彩画として注目に値する。
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