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銅鼓は紀元前500年頃に出現した青銅製の太鼓で、中国南部から東南アジアにかけて広く分布する。銅鼓の形態は20世紀初頭にフランツ・ヘーゲル(Franz Heger)によって4つの型式に分類されている。足部・腰部・胸部の境界が明瞭で、裾が広がる足部とせり上がりながら膨らむ胸部をもつ本作はヘーゲルの第Ⅰ型式に相当する。とくに本作のように腰部がほぼ垂直で円筒形を呈するものは、ベトナムで多く出土する。『ベトナム銅鼓図録』所載のタインホア省ビンニン出土鼓(B-Ⅱ-35)は器形、大きさ、製作技法が本作と酷似する。文様も、本例の鳥文が4個であるのに対してビンニン鼓の鳥文は6個あるなど、異なる部分もあるが、大筋においては相同する。本作は紀元前後にベトナム北部で栄えたドンソン文化のビンニン鼓と同一工房でほぼ同時期に製作された蓋然性が高い。
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銅鼓は紀元前500年頃に出現した青銅製の太鼓で、中国南部から東南アジアにかけて広く分布する。銅鼓の形態は20世紀初頭にフランツ・ヘーゲル(Franz Heger)によって4つの型式に分類されている。足部・腰部・胸部の境界が明瞭で、裾が広がる足部とせり上がりながら膨らむ胸部をもつ本作はヘーゲルの第Ⅰ型式に相当する。とくに本作のように腰部がほぼ垂直で円筒形を呈するものは、ベトナムで多く出土する。『ベトナム銅鼓図録』所載のタインホア省ビンニン出土鼓(B-Ⅱ-35)は器形、大きさ、製作技法が本作と酷似する。文様も、本例の鳥文が4個であるのに対してビンニン鼓の鳥文は6個あるなど、異なる部分もあるが、大筋においては相同する。本作は紀元前後にベトナム北部で栄えたドンソン文化のビンニン鼓と同一工房でほぼ同時期に製作された蓋然性が高い。
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