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無背景を背に正面を向き、両手に一枝の白梅を持つ渡唐天神像を描く。バランスがよく自然な人体の描写、端正な顔貌表現は、円山派の特徴をしめす。筆者の森寛斎自身、道真の威徳を偲び毎月25日に自宅で菅公祭を行なっていたことが知られ、落款の「謹冩」はそうした画家の本主題に対する思いが反映されていると考えられる。本図のように、腰に太刀を佩いた姿の渡唐天神像では珍しい。渡唐天神像の近世的展開を示す一例として位置づけられる。
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無背景を背に正面を向き、両手に一枝の白梅を持つ渡唐天神像を描く。バランスがよく自然な人体の描写、端正な顔貌表現は、円山派の特徴をしめす。筆者の森寛斎自身、道真の威徳を偲び毎月25日に自宅で菅公祭を行なっていたことが知られ、落款の「謹冩」はそうした画家の本主題に対する思いが反映されていると考えられる。本図のように、腰に太刀を佩いた姿の渡唐天神像では珍しい。渡唐天神像の近世的展開を示す一例として位置づけられる。
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